日本人だけでなく多くのインバウンドが訪れる京都で、いま深刻化している「オーバーツーリズム」。伏見稲荷大社付近の道路では、多くの観光バスが行き交い“交通渋滞”が頻発しているといいます。

 京都市伏見区にある伏見稲荷大社。連日、大勢の観光客が押し寄せます。

 (スペインから)「『鳥居』が有名だから楽しみにして見に来ました」
 (日本人観光客)「(千本鳥居は)圧巻でしたね。上まではとてもあがれなかったですけど」
 (日本人観光客)「テレビでしか見たことなかったし、インスタ映えとかね」
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 観光客が戻ってくるなか、問題になっているのが「交通渋滞」です。京都のオーバーツーリズムは伏見稲荷大社の周辺でも発生。神社の近くを南北に走る片側1車線の道路で、交差点を先頭に渋滞が多発しているのです。
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 (MBS河本光正アナウンサー)「多くの観光バスがこの交差点を右折しようとします。ただ、反対車線から多くの車が来るということもあり、この交差点で観光バスが度々ストップするという状況になっています。そのため、多くの車が列をなして渋滞が発生しています」
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 第二京阪道路・鴨川東インターチェンジや、京都市中心部から来たバスは南北に走る師団街道を南に進み、伏見稲荷に向かいます。このルートだと、神社が指定する観光客の乗降場所へ入るには、師団街道を右折する必要があり、渋滞の原因となっているのです。

 右折レーンのない片側1車線の交差点。観光バスは青信号になってもなかなか曲がることができず、渋滞ができています。この交差点を曲がった先に専用の乗降場所があるため、バスが次々と入っていきます。
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 バスを降りた観光客はここから徒歩で神社へ。歩道も人で溢れています。交差点の近くに住んでいる人は…
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 (住民)「朝方と夕方が一番(渋滞が)多いですね。後続がつかえて、私も車に乗るんですけど、ちょっと大変です」

 観光客のマナーについても…

 (住民)「食べ歩きで串やらをそこらに捨てていくんでね。(自宅前にかけている)袋に突っ込んでいくんでね。しょうがないね、ほかに捨てられるよりと思って」
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 困っているのは住民だけではありません。伏見稲荷周辺をよく走るというタクシーの運転手は次のように話します。

 (京都アサヒタクシー 木下晴雄さん)「伏見稲荷は一番観光客が多いです。すごく渋滞は起こりますね。あまり混みますと、少し西側に国道があって、そこから回り込みます」

 伏見稲荷の周辺で頻発する交通渋滞。住民の生活にも影響を及ぼす問題に解決策はないのでしょうか?