ニュースをご覧のみなさまに【クイズ】です。このグラフは何を示すデータでしょう。 青色の折れ線グラフは、10月22日(日曜日)夜のデータ。赤色のグラフは11月5日(日曜日)夜の同じもののデータです。

日曜日の夜9時半に何があった?

グラフを拡大します。赤いグラフを見ると、午後9時前から下がり続けて急激に落ち込み、最も下がったのが午後9時41分で青色より約23%低い値になっています。

そして、赤色データはその後急激に増加し、午後10時すぎには青色のグラフを追い越すほどの値になりました。

【ヒント:これは大阪市内のデータです、5日の日曜日の夜、大阪で何がありましたか?】

正解は「アレのアレ」

正解は、【大阪市内の水道使用量】でした。大阪市水道局配水課は、野球中継がなかった先月の日曜日(青色)と、日本一が決定した日曜日(赤色)の大阪市内の水道使用量を比較しました。 すると、試合の流れにあわせるかのように、通常時と異なる特徴的な動きがあったというのです。

まず、目についたのは、赤色が青色をいったん追い越す午後7時半ごろ。この時間帯、阪神タイガースのノイジー選手が先制の3ランを放ち、阪神が3-0でリードしました。水道局は、リードして一息ついた虎党が席を立って、トイレや洗い物などに行ったのではないか、と推測しています。

そして傾向がはっきりするのが、午後9時以降の動きです。 「アレのアレ」日本一が決まったのは午後9時44分ですが、その時間に向かって急激に減っていく水道使用量。最も下がったのが、午後9時44分の日本一決定直前の、9時41分。市内全域で毎時5万1296㎥で、野球がない日より、23%も減少していました。

日本一が決まり(安心したのか)水道使用量も急増

つまり、プロ野球ファンがトイレを我慢して、試合の結末に集中していたのではないか、という姿が水道使用のデータでも推定されました。

そして阪神の日本一が決定した後、テレビでは試合後の球場の様子や、岡田監督のインタビューが放送されていきますが、(安心したのか)水道使用量も急増して、午後10時すぎには、通常の日曜日を超える量となりました。

さすが阪神ファン。38年ぶり「アレのアレ」の瞬間をリアルタイムで共有するためには、「アレ」も我慢できたということでしょうか。