大阪府立高校の教諭が、教え子の女子生徒9人に日常的なセクハラ。調査が入ると被害生徒に「嫌ではなかった」と証言するよう求め、断られると無関係の生徒に『代筆を依頼』。懲戒免職です。

 大阪府教育委員会によりますと、問題の60歳の男性教諭は、おととしから去年にかけて、勤務先の府立高校(定時制)の女子生徒少なくとも9人(17歳~20代)に対して、体育の授業中や休み時間に尻や肩などを触ったり、顔を近づけるなどのセクハラ行為を日常的に繰り返していたということです。

 今年1月、見かねた男子生徒が学校に相談してセクハラの事態が発覚。学校側は調査に入るにあたって、被害生徒らに個別に連絡を取らないよう教諭に命じていました。しかし命令に反して、男性教諭は女性生徒にメールや電話をして、「(行為は)嫌ではなかった」という趣旨の証言をするよう依頼していたということです。

 もちろん拒んだ生徒もいました。すると男性教諭は、無関係の別の生徒に「嫌ではなかった」という主旨の手紙を書かせ、府教委に虚偽の報告をしたということです。

男性教諭は「自分の身を守るために連絡した」

府教委の聞き取りに男性教諭は、「生徒に触れたのはコミュニケーションのひとつ」としたうえで、調査時に生徒と連絡を取ったことについては、「自分の身を守るために連絡した。バレなければいいと思った」と話しているということです。

 また、府立高校に勤務する50歳の男性教諭も懲戒免職の処分を受けました。府教委によりますと、男性教諭は2017年夏ごろから2018年3月、前任の府立学校で当時19歳の女子生徒に対して、キスやハグをし、ホテルで淫らな行為をしたということです。

 教諭が別の府立高校に異動した後も、2020年3月まで定期的に女子生徒に連絡を取り、行為に及んでいたということです。去年1月ごろ、女子生徒がインターネット上の性暴力の相談窓口に相談し、発覚しました。

 府教委の聞き取りに対し男性教諭は、「親密になりたいと思う、いけないとわかっていたが感情が抑えられなかった」と話したということです。