1月9日は国民の祝日「成人の日」です。民法改正により去年4月から「成年年齢は18歳」に引き下げられましたが、和歌山県白浜町では、従来通り20歳を対象に「20歳(はたち)を祝う会」が4日に開催されました。今年は多くの自治体で「二十歳のつどい」など「成人式」を使わない式典への名称変更が目立つのも特徴です。

式典の主役、20歳の多くが生まれた2002年(平成14年)はどんな年だったのでしょう。「世相と言えば…」あのイベントから振り返ります。

今年の漢字は「帰」

京都・清水寺で見事に書き上げられたのは「帰(き・かえる)」の一文字。過去最多6万人余の応募から選ばれました。この年、北朝鮮に拉致された5人が24年ぶりに帰国したことにくわえて、昔の楽曲がリバイバルして大ヒットしたこと(「亜麻色の髪の乙女」島谷ひとみ「大きな古時計」平井堅)も理由として挙げられました。ちなみに2位は「北(きた)」、3位は「拉(ら)」やはり北朝鮮の印象が強かった年です。

新語・流行語年間大賞は「タマちゃん」「W杯(中津江村)」トップテンに「ベッカム様」

8月7日に多摩川で突然発見されたのは、北極圏に生息するアゴヒゲアザラシ。大勢の見物客が集まって夏一番の話題となりました。サッカーの日韓ワールドカップでは、カメルーン代表が合宿地に選んだ大分県中津江村が「選手の到着が遅れた」ことも含めて話題になりました。また、イングランド代表が合宿した淡路島も連日ファンが押し寄せるほどで、流行語トップテンに入った「ベッカム様」にあやかった髪型ソフトモヒカンにした日本人が街中に溢れていました。トップテンにはほかに「貸し剥がし」「ムネオハウス」「ダブル受賞」「真珠夫人」などが選ばれていました。

さてそもそも、成年年齢はなぜ18歳に引き下げられたのでしょう?
法務省はHPで以下のように回答しています。

我が国における成年年齢は明治9年以来20歳とされています。近年、憲法改正国民投票の投票権年齢や、公職選挙法の選挙権年齢などが18歳と定められ、国政上の重要な事項の判断に関して18歳19歳を大人として扱うという政策が進められてきました。こうした政策を踏まえ、市民生活に関する基本法である民法においても18歳以上を大人と取り扱うのが適当ではないかという議論がされるようになりました。引き下げは、18歳19歳の若者の自己決定権を尊重するものであり、その積極的な社会参加を促すことになると考えられます。